「平安光縁の家/幸田」道路と近いことによるプライバシー等への対策 |
平屋の「平安光縁の家/幸田」が竣工したので、前回ブログからの続きで、設計開始時からをふりかえってみます。
前回は、敷地が決まったところまでをふりかえりました。
敷地拡張したといっても、それでも敷地の奥行が狭いので、南庭はわずかなスペースとなり、家を配置する計画になりました。
道路と建物が近いことによる、プライバシーや車の走行音やヘッドライト照射などの問題をクリアしなければなりません。
しかも、通風や採光をしながら。
そこで、道路との間に、4列のスクリーン手法と、2つのバッファーゾーン(緩衝空間)を設けることにしました。
1列目のスクリーンは、道路境界線沿いの杉板の目隠し塀です。道路を歩く人の目線高よりも高くしました。
幅広材の横張りとし、風が抜けるよう、少しすきまがあいていますが、中は見えづらいです。
2列目のスクリーンは、光格子と呼ぶ、縦格子です。
縦格子は、立ち止まっている状態ではない歩行者や移動する車からの視線を遮りやすいです。
2つ目のバッファゾーンは、「光縁」と呼ぶ、光格子で囲まれた、軒の深い外部のウッドデッキの中庭空間です。
シャッターを下ろしていても、風を通すことができ、かつ、外からは室内が見えません。
途中の位置にとめることもできます。下はオープンとか。
また、車のヘッドライト対策として、この家は、床が通常よりも高くなっています。
床下全域を暖める、床下エアコンを採用しており、そのためということもあります。
こうした工夫により、心やすらかに、安心して暮らすことができます。