火山灰シラス塗り壁材の威力 |
数年前に安城市で開催された説明会にも参加したことがあります。
「下山の光庭の家」の内外壁に採用予定です。
外壁用は「白洲そとん壁」、内壁は、「中霧島壁」が主力商品です。
いずれも、南九州産(桜島周辺)の火山灰シラスという、天然のマグマセラミックス(火砕流堆積物)から作られており、これが多くの機能を有します。
100%自然素材が「うり」です。
内装塗り壁材が昨今、人気で、「塗り壁=珪藻土や漆喰」というイメージが強いですが、それ以外の材質の塗り壁も多数あります。
その中で、100%自然素材というのは、あまりありません。
特に珪藻土(けいそうど)は、そのままでは固まらないので、化学系の樹脂を入れて固めていることが多く、珪藻土が数パーセントしか入っていなくても、「珪藻土」として販売しているメーカーもありますので、注意が必要です。
珪藻土のよさは、多孔質で、吸放湿性などが高いことですが、樹脂が入ることにより、機能を低下させてしまうのです。
シラス壁もそのままでは固まらないので、外壁用はセメントを、内壁用は石灰を混ぜていますが、シラスはそのうち、6割も使っています。
説明会は、「シラスとは何か」から始まりました。
質感としてのデザイン性はもちろんですが、シラスにはいろんな機能があります。
内壁用の「中霧島壁」では、
「消臭」
「調湿」
「100%自然素材+シックハウス対策」
「マイナスイオン」
「長寿命」
「省エネ」
の機能があります。
↑においの吸着性が高く、実際にアンモニアを入れての比較実験を体験しましたが、何も入っていないボトルは、鼻をつく刺激臭がするのですが、シラスを入れたボトルでは、ほんのわずかしかにおいませんでした。
他社の塗り壁と「中霧島壁」のサンプルに霧吹きで水を吹き掛ける実験を見せてくれました。
他社の塗り壁は吹き掛け回数が5回までは、吸い取ってくれますが、以降は吸わず、水滴が垂れてきました。
一方、「中霧島壁」は20回吹き掛けても、どんどん吸い取りました。
外壁用の「そとん壁」では、
「防水+透湿」
「100%自然素材+超長期メンテナンスフリー」
「断熱、保温」
「耐凍害」
「耐酸性雨」
「耐塩害」
「省エネ」
の機能があります。
↑これは防水性があるのに、通気性があることを示す外壁のそとん壁の実験装置です。
中央に仕切りとして、水平にそとん壁があり、上部は水が満たされており、下部は空洞です。
下部から空気を送ると、水は下に落ちてこないのに、空気のあぶくが水面に上がっていきます。
外壁のメンテナンスフリーも「うり」です。
天然素材なので、色あせや劣化がありません。
実際の施工の様子を見せてくれました。
施工が簡単なことも「うり」です。
いいことづくめのようですが、100%自然素材であることから、生じる欠点(例えば色むら)や限界もありえます。
有機野菜を好んで買っていただけるような方には、うってつけの商品だと思います。
説明会終了後は、独立前の事務所の先輩と一緒に、ナディアパーク横のビル(独立前に私が基本計画をしました)の2階のスタバでお茶をしながら、情報交換して有意義にすごしました。