建築家の丸谷博男さん講演会 |
先日、建築家の伊礼智さんの講演会に行った話をブログに書きましたが、伊礼さんは、東京の丸谷さんの設計事務所「エーアンドエーセントラル」で、修行して独立されたので、恩師になります。
偶然のタイミングでお二人の話が聞けてよかったです。
建築家の講演会というと、普通は、自身の設計した住宅作品などをプロジェクターで写しながら、解説するのが一般的なのですが、丸谷さんは全く違いました。
まず、自身の作品についての説明がありませんでした。
話の中心は、東京以外に事務所のある福岡での活動についてでした。
建設業組合という工務店や建設会社が集まる組合が、日本全国にありますが、大手ハウスメーカーに対抗するには、どうしたらいいか、コンサルタントとして福岡の組合に関わっているそうです。
始めは設計事務所は、ハウスメーカーとは当然ライバル関係にありますが、工務店ともライバルですので、どうしてそんなことをしているのか気になりました。
丸谷さんは、ハウスメーカーの作る全国どこでも同じデザインという、地域性を無視した家づくりに疑問を持っておられるそうです。私もそう思います。
地域の工務店は、地域の風土や気候や住まい方に根ざした家づくりを、ずっとしてきました。
それによって、地域ごとに異なる、その土地ならではの家の形が作られ、統一感のある美しい町並みや風景が維持されてきたのです。
しかし、高度成長期より、その風景がハウスメーカーを主とする家づくり会社によって、変わってきてしまったのです。
地域に根ざした風景を取り戻したいという、工務店に賛同してもらって、地域の木材をPRするなどの、いろんな活動をしているのだそうです。
志が高いなあと思いました。
講演会後は、独立前の事務所の先輩と情報交換飲み会に行きました。