「(仮称)名古屋の家」の敷地調査 |
半田市新美南吉記念館を訪れた後、知多半島道路で、南区の「(仮称)名古屋の家」の敷地へ。
2週間前にお施主様と一緒に来た時は、既設建物の解体が終わったばかりで、また、雨の後だったので、地盤がぐちゃぐちゃにゆるんでいましたが、今回は、乾いていて、硬くなっていました。
前回来た時に、敷地南北のレベル(高低差)を詳細に測る必要性を感じたので、今日はレベルを測ることが目的のひとつです。
「オートレベル」という機械(三脚付)でレーザー光を回転しながら360度の方向に発射させます。
オートレベルから、離れた測定ポイントに「スタッフ」と呼ばれる大きなものさしのようなものを手で持って立てます。
それに付けた「受光器」を上下に動かしながら、レーザー光を正確に受けた時に音と表示で教えてくれるので、その時のものさしの数値を読むという方法によって、レベルを測ることができます。
一人でできるのがこの機械のいいところです。
敷地内の複数のポイント、道路際、道路中央など、多くのポイントを測ります。
それが終わると、既設水道メーターやガスの位置を測ったり、既設ブロック塀や、隣接する家や物置の位置を測ったりしました。全て終わるのに1時間半くらいかかりました。
その後、南図書館へ。
風についての情報(季節ごとの風向き、強さ)や過去の浸水被害や、ハザードマップ(浸水被害予想図)を探しにきたのです。
1階の奥に資料室があり、風については名古屋市のものが見つかりました。
特に夏や中間期の風向きが重要で、窓を開けて風を通すために、どこから風が吹いてくるのかを把握することが重要です。
特に、建て替えでなく、もともと近くにお住まいではない場合、お施主様に聞いても季節ごとの風向きを知らないことが多いです。
2階に伊勢湾台風資料室という部屋があり、係の人に案内してもらいました。
南区は伊勢湾台風で大きな浸水被害を受けています。
貴重な資料があるので、この部屋に入るには、届出が必要でした。
敷地は星崎ですが、国道1号線より、東の高台にあるので、浸水被害は問題ないだろうと思っていましたが、調べてみて、びっくり。
伊勢湾台風時に冠水していたのでした。相当な高さまで、水が上がっていたのです。
また、天白川流域のハザードマップもありました。
天白川が決壊した場合、この敷地周辺も浸水する予想になっていました。
天白川といえば、9年前の東海豪雨の時に、天白区野並で、大浸水したことが思い出されます。
(川底より低い低地でポンプ排水しきれなかったことが要因であり、堤防決壊はありません)
それよりは、ずっと被害は小さいようですが、この地域も浸水の記録が残っていました。
盛土をしたり、床高を上げるなどの浸水被害対策を考えなければならないのではと思いました。
今年は伊勢湾台風50周年です。