「備える家/岡崎」新築住宅証明申請「耐震等級3」の認定取得 |
安城市にある確認検査機関である愛知建築センターへ。
設計した「備える家/岡崎」の確認申請は年内におりていたのですが、同時に提出した、新築住宅証明申請がおりました。
最高ランクである、耐震等級3の認定取得をするための申請です。
世の大半の住宅設計で行われている、耐力壁の長さやバランスだけの簡易な「壁量計算」ではなく、耐力壁線や床構面等も考慮した高度な、許容応力度計算と呼ぶ構造計算をしています。
耐震等級1は、最低ランクであり、建築基準法の基準ですが、これさえ守っておけばいいというものではありません。...
それは、建築基準法は、人命優先であり、建物の損傷や傾きを許容しているからです。
家がつぶれて人が死なず、逃げる時間を確保するだけの最低限の基準なのです。
余震が来たら、倒壊する可能性は十分にあります。
事実、熊本地震では現行の耐震基準の多くの家が余震で倒壊しました。
大地震後には大きな余震が繰り返し襲ってきます。
耐震等級3は、等級1の1.5倍の地震に対する強さがあります。
来週の1月17日は阪神淡路大震災の日の起きた日ですが、この地域では南海トラフによる巨大地震のおこる可能性が3回(東海・東南海・南海の各地震)、もしくはそれらが同時に起きることが想定されています。
1年前に、M8〜9クラスの地震が発生する確率は、10年以内に「20〜30%」、30年以内で70%、50年以内では「90%程度かそれ以上」に引き上げられました。
一定の周期で繰り返す地震の場合、想定した地震が起きていない期間が長くなると、発生確率は増加していきます。
一昨年の発表では「20%」だった確率が、1年の違いで大きく跳ね上がったのです。
巨大地震はいつ起きるかわかりません。
明日かもしれませんし、「今」かも、しれません。
また、耐震等級3にする、経済的なメリットとして、被害が軽微で済み、補修費が少なくなることや、国の地震保険の割引が受けられ、50%割引になります。
ちなみに、等級2は30%割引です。
KANO空感設計では、耐震等級3及び耐風等級2(2が最高ランク)の設計をしたうえで、制震金物を使った地震の揺れを大幅に少なくし、余震対策にもなる制震設計をしています。
国の地震調査研究推進本部事務局の愛知県のページhttp://www.jishin.go.jp/regional_seismicity/rs_chubu/p23_aichi/