子ども部屋の大きさ |
この大きさが本当に適切なのか考えてみたいと思います。
先日ブログで紹介した建築家故宮脇檀さんの著書では、「4帖で十分」、建築家吉田桂二さんの著書でも、「4帖半で十分」と説いています。私もこの考え方に賛同しています。Concept/3「子供がのびのび育つ家」
それは、なぜか。
子ども部屋をどう考えるかによって必要とする面積が変わってくるからです。
子ども部屋を寝るだけでなく、遊び場であり、勉強の場であり、一日の大半を過ごす、生活の場と考えると、ベッド以外に、机、本棚はもちろん、洋服タンス、オーディオからテレビ、ゲーム機などを置こうとすると、6帖必要なのかもしれません。
しかし、これでは部屋が快適すぎて、こもりっきりになり、ご飯を食べ終われば、すぐに部屋へ行きたくなってしまいます。「ひきこもり」の原因の一因ともなる可能性もあり、自分だけのわがままが通用する空間なのです。家族だんらんなんて理想だけになってしまいます。
この快適すぎる空間が、子どもと家族とのコミュニケーションを希薄にしているような気がします。
むしろ、子ども部屋では着替えと寝るだけと考え、勉強は共用コーナーやスタディーコーナーでやるとか、テレビは置かせず、リビングで一緒に見たり、ゲームも部屋に持ち込ませず、リビングで一緒にやるようにすれば、広いスペースはいらないのです。
広すぎるから、ごろごろしたり、散らかし放題なんてことも起こります。
かといって、受験期には集中できるよう、机と本棚は置ける必要があると思いますが。
子ども部屋を狭くした分を、LDKを広くしたり、共用コーナーを設けて、積極的にコミュニケーションを図れる空間を確保したほうがいいと思います。
Concept/2「家族とふれあう心和む家」
例えば、子ども部屋が2つあるなら、6帖を4.5帖に狭くした1.5帖分の2倍の3帖分、リビングを広くすることができるのです。8帖のリビングが11帖になるのです。子ども部屋が3つあるなら、リビングは12.5帖!
広いリビングでは自然に家族が集まりやすいです。同じことを家族全員がそこでする必要はありません。共用コーナーなど、コーナー化された場や大きな快適なテーブルがあれば、各々したいこと(読書、勉強、TV、家事、趣味など)をしていても、広ければ、お互い気にならず、「空気」のような存在として、家族が一緒にいて当たり前と思うようになると思います。
そんな「家族だんらん」であってもいいと思います。
「一家団らん」とは辞書によると、「家族が同じ場所に集まって、なごやかな楽しい時間を過ごすこと。」とあるのですから。