「集まる家/刈谷」 実施設計スタート |
前回で、基本設計が終わり、実施設計に入りました。
基本設計というのは、、主な仕上、配置図、平面図、立面図、断面図を固めることですが、そのためには、実施設計図である、矩計図(かなばかりず=断面詳細図)や展開図(各室ごとに、東西南北の4面を書いた図)も書かないと、家の高さ関係や、窓の位置や大きさが適切であるかどうか、分からないので、基本設計中に、書いています。
矩計図を書くためには、構造や断熱材の位置や厚み、仕様(どんな断熱材を使うか、どんな断熱性能を求めるかによって、厚みが変わる)の検討もしておく必要があります。
造作カップボードなど、造作家具がいくつかありますが、窓と接近しているので、展開図に造作家具を書き込まないと、窓の大きさや位置が決まりません。
今回もそうですが、階高(1階床から2階床までの高さ)を低くして、天井に梁(はり=構造横架材)をあらわしにする設計をしているので、構造の検討も同時に必要です。
どこに、どんな断面大きさの梁が、どの長さで、どのように入れるかを考えないと、美しい天井に見えません。
構造計算を構造設計事務所に依頼しています。
照明計画も、基本設計中に考えています。
天井に梁をあらわしにする設計では、天井に埋め込むダウンライトや、天井や梁にくっつけるライティングダクト、壁に付けるブラケット照明など、最初から、構造計画と合わせて、同時に計画しないと、いけないので、設計が難しいのです。
それらの検討の結果として、天井を見上げた図である天井伏図(てんじょうふせず)を、基本設計中に書いて、梁や照明器具も記入しています。
ですので、実際は、だいぶ前から、実施設計に入っているようなものなのです。