地震力を大きく低減できる、免震設計の重要性 |
講習の最後に試験があり、合格しました。
多くの大手ハウスメーカーでも、このメーカーの免震装置が採用されています。
過去ブログでも書きましたが、「首都圏で4年以内にM7級の地震発生確率70%」という、東大地震研究所からの発表があったばかりで、波紋を呼んでいます。
東海地震の起こる可能性は、今後30年で88%ですが、国の中央防災会議では、「いつ発生してもおかしくない」と言っています。
怖いのは、東海地震単独地震だけではなく、被害が格段に大きい、東南海地震、南海地震との3連動地震です。
最近になって、これらの想定震源域が、大きく広がり、もはや、過去に考えられていた、海の底で起こるものという概念は、改め、直下型も想定しなければならなくなっています。
大型地震の発生確率も、見直され、大きく上がっています。
建物の地震対策には、3つの方法があります。
耐震と制震と免震です。
耐震設計は、建築基準法で求められており、その他は、任意の設計手法です。
地震対策をさらに行いたい場合に、耐震設計を行った上で、さらに、上位の地震対策技術である、制震設計や免震設計を行うのです。
ですので、いずれにしてもコストがかかります。
数十万円で済む制震設計に比べ、免震設計は、数百万円と、大きなコストがかかります。
今まで、私たちは、コスト的に、採用のしやすい制震設計は、お施主様のご要望を聞いて、何度か採用をしています。
制震設計は、地震力を1階から2階へ伝わる力を低減する効果があります。
免震設計では、基礎より上部の建物自体を鉄骨で組んだ架台の上にのせて、それを免震装置の上にのせます。
基礎と完全に縁を切ることによって、地震の力が、上部の建物に伝わらないようにするのです。
格段に、地震力を低減できます。
以前は、中国などの新興国による鉄の需要が国際的に高まり、鉄の値段がかなり高騰していたので、制震設計とは大きな価格差がありましたが、鉄の値段が下がってきたため、価格差が縮まってきました。
今後は、地震対策が待ったなしの状況で、免震設計がさらに重要性を増しています。