花粉症対策住宅 その2 |
住宅における花粉対策にはいくつかありますので、ご紹介します。
基本は、「室内に入れない、入った花粉は出す」です。
実際、私達の設計に採用したものもあります。
1. まず、家に帰ったら、衣服に付いた花粉を家の中に持ち込ませないことが重要です。
そのため、玄関前で花粉をふり落とした上で、玄関にシューズインクローク(玄関収納)を設け、玄関からは、そこを経由して、花粉を落としてから、ホールに行くように設計したことがあります。
シューズインクロークには花粉を吸い込む換気扇を付けました。
2. 次に、花粉の侵入を防ぐ特殊な網戸(例えばセイキ販売のフィルター網戸)の採用です。
春ですから、窓は開けて、さわやかな風を入れたいですよね。
網目が細かくなっても、風はちゃんと通ります。
3. 法的に義務付けられた、24時間換気を実現するために、自然給気口や換気レジスターと呼ばれるものを各部屋に付けることがあります。これは、外気を取り入れるための装置なのですが、花粉も入ってきてしまうので、花粉防止フィルター付きのものにします。キョーワナスタの角型レジスターを設置したことがあります。
4. 室内物干は、外気の花粉にさらすことなく、洗濯物を乾燥させることができます。
理想を言えば、ぽかぽかと陽が当る、ガラス張りのサンルームがいいですが、予算的にもそこまではできないことが多いので、洗面室を広めにして、壁や天井に湿気を大量に吸い取る効果のあるINAXの「エコカラット」やウベボードの「やさしい壁」を張ると、乾燥室になります。
物干し竿は天井に埋め込み、使う時だけ降りてくるパナソニックの「ホシ姫サマ」や壁に設置したユニットから物干しワイヤーが出てくる森田アルミ工業の「pid」を採用しています。
浴室も浴室換気乾燥機を設置し、物干しパイプを設置しておくと、乾燥室になります。
ふとんも室内で干せる工夫を考えています。
次回に続く。